アフターコロナに求められるホテル業界の課題と解決策とは?  

皆さん、こんにちは。埼玉県を中心に、埼玉・東京・千葉で警備業務全般およびホテルの客室清掃を手がけるアシスト株式会社です。


アフターコロナにおけるインバウンド需要の回復は、2023年以降顕著な傾向が見られるものの、日本国内におけるホテル業界の人手不足は深刻な問題となっています。この問題を解消し、訪日外国人が高い満足度を得られる対応をするには、業務効率化につながる施策が必要不可欠です。この記事では、2024年のホテル経営において知っておくべき業務効率化について解説します。



■2024年国内ホテル業界のトレンド



ホテル業界では、他の業種と同様に人手不足が続いているうえ、ホテル業界の収益は社会情勢や景気に大きく影響していることで、収益性の維持も難しいのが現状です。


ホテル業界において人手不足が続いているのは、コロナの影響だけでなく、ホテル業界特有の働き方が理由となっています。具体的には、24時間対応するための不規則な勤務形態や、仕事の忙しさ、休暇の取りづらさ、給料の安さなどが関係しています。人手不足の割合は他の業界と比べても高く、この問題に対応するには、DXの導入と適切な人材確保が必要不可欠です。DXには、チャットポットの導入により顧客対応やインバウンドへの対応を可能としたり、利益を最大化させるためにレベニューマネジメントを導入したりする施策などがあります。レベニューマネジメントとは、繁忙期や閑散期などの顧客需要に合わせて料金を変動させる手法です。


人材確保の点では、完全回復しつつあるインバウンド需要に対応すべく、外国人労働者の登用や外国語教育の強化も喫緊の課題となっています。DX導入により業務を効率化する分野と、人材を育成する分野を見極めることで、顧客に対して質の高いサービスを提供できるようになるでしょう。




■2024年の国内の景気は足踏み状態か



帝国データバンクが2023年12月に発表した「2024年の景気見通しに対する企業の意識調査」によると、2024年の景気の見通しを「足踏み状態」と答えた企業の割合が最も多いことが分かりました。物価上昇や人手不足などが景気回復の足かせになっている実態が、調査結果からも明らかになっています。


観光・宿泊業に焦点をあてるために、JTBが2023年12月に発表した「2024年(1月~12月)の旅行動向見通し」の内容も見てみましょう。アフターコロナにおいて旅行における制度面の制約がなくなり、インバウンドの回復もあって全国的に賑わいは戻っています。一方で、人手不足・宿泊費高騰・オーバーツーリズムなどの問題も表面化しているのです。物価上昇によって生活のゆとりがなくなっているのに加え、旅行意欲そのものが落ち着いていることなども影響し、2024年の日本人の国内旅行者数は、2023年よりおよそ3%減ると試算しています。


これに対して、訪日外国旅行客は2023年より30%以上増えると予想されています。地域によって偏りはあるものの、宿泊事業者にとってインバウンド集客が売上向上の大きなカギと言えるでしょう。




■人手不足解消のカギとなる対策法4選



「2024年国内ホテル業界のトレンド」でも解説したように、日本のホテル業界では人手不足が深刻な問題です。離職率を下げ求職者を増やすためには、以下の4つの対策を講じることが有効です。それぞれの対策について、詳しく見ていきましょう。


①業務の効率化やデジタル化を進める


ホテル業界では、メイン業務であるお客様対応以外にも、多岐にわたる業務があります。シフトの引き継ぎに必要なフロント日報や、清掃や補充などの作業内容をチェックする点検業務などがその一例です。これらの業務の進捗を紙で管理しているホテルも多く、業務の効率を下げる一因となっているケースも少なくありません。


これらの課題を解決するために、ITシステムの導入により業務効率化を図り、生産性を高めることが重要です。例えば、IoTの導入で在庫管理の効率化が実現すると、備品発注がスムーズに進められ、従業員は他の業務に注力できるようになります。近年増えている自動チェックイン機の導入も、業務効率化に欠かせない対策です。


また、これまでの業務内容を見直し、簡素化したり統合したりできる業務があれば、積極的に改善する行動も重要です。


②従業員が働きやすい環境を整備する


業務効率化や業務内容の見直しによって、従業員の負担を減らすだけでなく、従業員の待遇を見直すことも人材確保に必要不可欠です。例えば、正社員とアルバイトで賃金格差が起きているのであれば、同一労働同一賃金により待遇格差を是正しなくてはいけません。シフトを見直したり労働時間を短縮したりするほか、固定シフト制の導入で長時間労働の改善に注力する必要があります。適切な休日の確保も、人手不足解消に欠かせない要素であり、働きやすい環境づくりの大きな一歩となります。


従業員の労働環境整備には、従業員の生の声を取り入れるのも必要です。従業員の意見を尊重する会社は、従業員から受ける信頼度も高まるほか、企業価値を高める効果もあります。


③高いサービススキルを持つ人材育成に必要な仕組みを作る


ホテル業は、顧客と接することが最も重要な業務です。従業員がやりがいを持って顧客と接するよう、質の高いサービススキルを身につけるために、マナーや言葉遣いなどの研修を実施する取り組みが大切です。


また、既存従業員が複数業務をこなせるようにすることで、スキルアップにつながるだけでなく顧客に質の高いサービスを提供できます。フロント担当の従業員がレストラン業務をこなすなど、混み合う時間帯が異なる別の業務を担当すると、人手不足が解消されるだけでなく、同じ従業員の顔が見えることで顧客も安心できます。


④人員を増加もしくは外注する


長期休暇や連休などの繁忙期に、短期のアルバイトを雇うのも有効な方法です。長期休暇中は、アルバイトをしたい学生も多く、正社員を雇用するよりも多くの人員を確保できます。アルバイトを雇うことで、既存従業員の業務負担を軽減できるケースも多いです。


また、業務の一部を外注する方法もあります。DXに関する業務や客室清掃業務などを外注することで、従業員が顧客対応に集中できるようになり、顧客満足度を高められるでしょう。




■ホテル業界の人材不足解消のお手伝いはアシスト株式会社へ



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