万引き(窃盗)は、日本で最も多く発生している犯罪ということをご存知ですか?法務省が作成している犯罪白書(令和元年版)によれば、平成30年に認知された刑法犯のうち、実に71.2%が窃盗でした。その被害総額は1日12.6億円、年間にしておよそ4615億円ともいわれています。お店にとっては死活問題になりかねない万引きを、どうすれば防げるのでしょうか。ここでは、百貨店やスーパーにおける万引き対策のポイントをご紹介します。
■万引きは多くの場所で発生する。警備員の配置が有効
万引き被害が特に発生しやすいお店は、スーパーやコンビニ、ドラッグストアなどです。高級品が狙われるイメージがあるかもしれませんが、実際の被害金額は3,000円以下のケースが半数以上。しかも、「バレてもお金を払えば許される」と思っているなど、当事者の罪の意識が非常に低いこともわかっています。軽い気持ちで万引きに走ってしまう人が多いのが現実です。
また、令和2年7月からレジ袋が有料化され、マイバッグを持参して買い物をするお客様が増えた中、そのマイバッグを利用しての万引きも増加しています。万引きしたものでも、マイバックに入れれば購入したように見えるからです。1件1件の被害額は少なくとも、数が増えれば大きな損失となるでしょう。
さらに、百貨店やアパレル、ショッピングセンターでも万引きは多く発生しています。試着した際にバッグにいれたり、通路側に並んでいる雑貨を歩きながらスッと盗んだりと、その手口はさまざま。商品を自由に手に取れる形態のお店なら、どこでも万引き被害が発生すると考える必要があります。
防犯カメラがあれば、犯行の様子を後日確認することもできますが、カメラは死角も多いので確実ではありません。加えて、新型コロナウイルスの感染拡大以降は、ほとんどのお客様がマスクをしているため、犯人の特定が非常に難しくなりました。あくまでも、現行犯で捕まえることを前提とするのが望ましいでしょう。
そのためにも有効なのが、警備員の配置です。お店のスタッフは店舗の業務を行わなければなりませんが、警備員は警備に集中できるため、万引き犯を見逃さずに確保できる可能性が高くなります。アパレルショップなど、制服の警備員や男性の警備員だと違和感がある場所では、なじみやすい女性の私服警備員がおすすめです。
■万引きを減らすには、「見られている」という意識を持たせよう
万引き犯を捕まえることはもちろん重要ですが、万引きの発生そのものを予防することも大切です。そのためにも、犯人に「見られている」という意識を持たせるお店作りをしてみましょう。積極的な挨拶・声がけや、店舗の入り口への従業員の配置、「防犯カメラ作動中」の掲示などは、犯人に「見られている」と感じさせます。これは大きな抑止力となり、万引きの件数や被害額を減少させられるのです。
とはいえ、忙しい時間帯やスタッフの数が足りない時などは、業務をしながら来店客1人1人の行動を見るのは難しいでしょう。そこで、お店の入り口や要所に、制服の警備員を配置してみてはいかがでしょうか。警備員の与える心理的な抑止力は大きく、配置しただけで万引きの被害額が大幅に減ったという事例も報告されています。スタッフは本来の業務に専念でき、負担が増えないので安心です。
令和2年も終わりが近づき、百貨店では年末年始のセールが始まり、スーパーで買い物をする機会も増えました。この時期は、万引き被害も非常に多く発生します。被害を防ぐためにも、お店では早めに対策を講じるのが望ましいでしょう。
東京都を拠点に、千葉や埼玉、茨城県で警備員派遣を行うアシストでは、施設警備・イベント警備・駐車場警備・身辺警備・巡回警備など、あらゆる警備依頼に対応しています。女性警備員も多数在籍し、スーパーやドラッグストアでの私服警備も可能。緊急のご依頼も承っておりますので、万引き被害にお困りであれば、ぜひアシストまでお問い合わせください。